見込み顧客獲得からお客様満足度向上まで。製品の潜在ニーズに応える動画活用

ピツニーボウズジャパン株式会社

マーケティング部 デジタルマーケティングマネージャー 浦川 博之様

事業内容

商取引を活性化させる革新的な製品とソリューションを提供するグローバル・テクノロジー・カンパニー。郵便と小包の発送業務の効率化およびデジタル・トランズアクションの分野において、製品とソリューション、サービスを提供。

ミッション

「ムダな時間に終止符を。」をミッションに掲げ、郵便や小包発送業務における見えにくい手間を簡略化。企業や組織の業務効率化による生産性の向上を支援。

導入前の課題

  • 商品の特性上、動画マーケティングの活用が喫緊の課題だった
  • 動画活用がその重要性に比べ優先度が低くなっていた
  • 製品に関する新たな動画を制作する必要があった

導入効果

  • 10本の
    レクチャー動画を

    わずか1日で制作

  • 商品紹介動画を
    設置したLPのCVRが

    15%上昇

  • 1本あたり
    数十万円かかっていた

    外注費用の削減

マーケティング部 デジタルマーケティングマネージャー浦川 博之 様

郵便や小包に関わるソリューションで業務効率化を支援

ピツニーボウズは、1920年に世界で初めてとなる郵便料金計器を発明。以来100年にわたって、「Do the Right Thing, The Right way(正しい事を正しい方法で行う)」という企業理念を掲げ、郵便や荷物の送付・受取、管理のための製品やソフトウェアを提供し続けている。

日本ではとくに、封書を封筒に自動的に封入する「封入封かん機」と、郵送料金を自動計算し切手の代替となる印影を印字する「郵便料金計器」を中心に提供。さまざまな企業や自治体で活用されており、業務の効率化に貢献している。

Covid-19によるパンデミックの発生は、同社を取り巻く市場環境にも大きな変化を与えた。 さまざまな業務での効率化が一段と進み、請求書などが電子化したことにより、郵便通数は減少している。その一方で、まだ残るさまざまな郵便物、また自治体におけるコロナワクチン接種券などの発送物については、従来より短い勤務時間のなかで、効率的に処理しなければならない。ピツニーボウズ社の郵便料金計器はその需要に応えられると、浦川氏は話す。

「業務効率化という側面では、同社が提供するソリューションへの期待感はより一層高まっており、新たなニーズと共にビジネスチャンスがむしろ広がったと捉えています。 当社の郵便料金計器や封入封かん機は、会社や社員を無駄な作業時間から解放する製品であり、その意義はより高まったと感じています。」(浦川氏)

新たな顧客ニーズに応える動画活用が急務に

ピツニーボウズ社では、従来から動画を基軸としたデジタルマーケティングを進めてきた。 郵便料金計器という特殊な機器ゆえ、顧客に商品特性を理解してもらうためには、動画の活用が欠かせなかった。

「弊社の製品は作業の効率化を実現するものです。製品の特長を理解してもらうには、そのスピードや動作を見てもらうことが欠かせません。一般的に知られている製品ではないので、その分使い方を含めて、お客さまにレクチャーしたい内容も多くありました。」(浦川氏)

そんななか従来の動画は、制作を委託業者に外注してきた。しかし予算が潤沢とは言えないなか、新たな顧客のニーズにも応えるために、臨機応変な動画制作が求められるようになった。そのため、やむを得ず社員個人が撮影した動画を使わざるを得なくなり、品質にばらつきが生じてしまっていた。 結果として、必要な内容の動画を適切な品質で制作する体制が整わず、動画マーケティングはプロモーションとしての優先度が低くなってしまった。

「製品動画は外注して制作していましたが、予算の都合上作れるタイミングが少なく、結果一度作った動画をずっと使わざるを得ませんでした。 一方使い方のレクチャーや機器のメンテナンスといった内容の動画には、外注するほどの品質は求めていませんでした。予算も用意されているわけではないため制作を断念するか、個人が撮影した動画を使う他なく、品質に差が生じてしまったのです。」(浦川氏)

大幅なコストと時間を削減しながらCVR15%増に貢献

小回りの効く動画制作の必要に迫られたピツニーボウズ社。そんななか浦川氏は「1ROLL」の存在を知った。 導入後まず手掛けたのは、喫緊の課題となっていた製品の使い方をレクチャーする動画。導入時に必要な手続きの解説から機器の動作紹介、故障時の対処方法まで、一連の使い方を収録した動画を制作。浦川氏は、10本のレクチャー動画をわずか1日で制作した。

制作した動画は公式サイト内にて配信しており、導入前の見込み顧客から導入後のカスタマーフォローまでに対応している。全国各地のお客さまが問い合わせる前に、動画で商品特性を理解してもらえるようになったことで、以前と比べて問い合わせの内容に具体性が増した。それによって正しくニーズを捉えられるようになり、スムーズな導入および受注率向上にも繋がっている。

【ピツニーボウズ公式サイト内「動画で見る郵便料金計器の使い方」】

郵便料金計器の導入手続きから集計方法まで、郵便料金計器の使いかたを動画で公開

動画によるマーケティング効果もすでに現れている。ピツニーボウズ社の機器はスピードに強みがあるため、動画ではその長所が伝わりやすい。そこで、商品特性を30秒で紹介する動画を既存のランディングページに設置。すでに数万回の再生がなされており、動画設置以前と比べコンバージョンが15%上昇した。

また従来は、YouTubeで動画配信していた。そのため他企業の動画がレコメンドで表示される恐れがあった。だが、1ROLLでは、サイト内に動画を埋め込むことができるので、他の動画への流入を防ぎ、企業としての品質感を保った状態で動画を活用できる。

1ROLLを通じて「動画体質」の組織を目指す

社内で動画を自主制作するにしても、セキュリティ対策がされている企業の環境下で、PCでの動画制作体制を作るのは容易ではない。 1ROLLでは標準搭載のテンプレートを使用することで、スマートフォンで撮影した映像から、誰でも簡単に一定品質の動画が制作できるため、動画制作や編集のための機材も不要だ。 加えてピツニーボウズ社では、ロゴ画像とムービーロゴをオプションで作成。このロゴを動画に挿入することで、企業としてのオフィシャル感を持つ動画を仕立てることが可能となった。

「弊社からすると1ROLLは動画配信以上にまず、動画制作のためのソリューションでした。
1ROLLであれば、誰でも簡単に動画制作が可能です。スマートフォンで一定の使い方に沿って撮影すれば、レクチャーも必要ありません。」(浦川氏)

1ROLLではそれぞれの部署で、それぞれの目的に合わせた動画制作に挑戦できます。 動画担当を設けるのではなく、会社全体を『動画体質』の組織に変革できる。その可能性に強く惹かれました。

マーケティング部 デジタルマーケティングマネージャー浦川 博之 様

動画制作担当者を社内に設置すると、機器の特性が動画との相性が良いために、仕事が集中する恐れもあった。しかし、ピツニーボウズ社では、1ROLLを社内で導入することで、社内の誰もが必要なときにクラウド上で動画を制作できる体制を構築。 特定の動画制作担当者を設置することなく、各部署で動画制作できるようになった。

1ROLLを社内で活用するための施策にも取り組んでいる。導入当初から、1ROLLについて社内でアナウンス。フレイ・スリーが行う初期トレーニングには、各部門から社員が参加した。

1ROLLの導入以降、動画制作へのハードルが下がったことで、社内全体で動画コンテンツの拡充が進んだ。 まず全国に拠点が点在する中で従業員の結束を図るために、部門紹介の動画を作成した。 海外在住の社長の年頭メッセージも1ROLLで動画を制作。社内のエンゲージメント向上に寄与している。 またサービス・サポートでも操作方法やメンテナンス説明の動画も作成。アフターフォローでも動画コンテンツを活用している。

営業から顧客エンゲージメントの構築まで動画の可能性を引き出す

「まだ1ROLLの潜在能力を引き出せていないと思っています。動画制作は便利ですが、まだそれにしか使えていません。動画を見るために視聴者のデータをフォームで取得する機能は、マーケティング活動において非常に強力な武器です。また動画をSalesforce上の商談相手に提示することで、閲覧データを確認する機能もあります。動画コンテンツを営業活動に活かす施策も実行に移していきたいと考えています。」(浦川氏)

マーケティングからアフターフォロー、エンゲージメントの向上と、さまざまな動画活用に取り組むピツニーボウズ社。社員誰もが気軽に企業の品質感に沿う動画を制作できることで、売上増加だけでなく、社内文化までをも変えようとしている。「ムダな時間に終止符を。」と謳う同社が選択した、新たな動画活用に今後も目が離せない。

社名
ピツニーボウズジャパン株式会社
事業内容
製造業
設立
1981年(昭和56年)
従業員数
132名(2022年3月現在)
URL
https://www.pitneybowes.com/jp tabs (企業Webサイト)

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